道路使用許可について

1・道路使用許可制度について

道路本来の用途に即さない道路の特別の使用行為で、交通の妨害となり、又は交通に危険を生じさせるおそれのあるものは、一般的に禁止されていますが、このうち、それ自体は社会的な価値を有することから、一定の要件を備えていれば、警察署長の許可によって、その禁止が解除される行為を、道路使用許可が必要な行為として道路交通法に定められています。

2・道路使用許可が必要な行為

  1. 道路において工事もしくは作業をしようとする行為(1号許可)
  2. 道路に石碑、広告板、アーチ等の工作物を設けようとする行為(2号許可)
  3. 場所を移動しないで、道路に露店、屋台等を出そうとする行為(3号許可)
  4. 道路において祭礼行事、ロケーション等をしようとする行為(4号許可)
    具体的な行為については、各都道府県道路交通規則に定められています。

が挙げられます。

3・許可の基準

  1. 現に交通の妨害となるおそれがないと認められるとき
  2. 許可に付された条件に従って行われることにより交通の妨害となるおそれがなくなると認められるとき
  3. 現に交通の妨害となるおそれはあるが公益上又は社会の慣習上やむを得ないものであると認められるとき

上記の1から3のいずれかに該当する場合は、道路交通法の規定により、警察署長は許可をしなければなりません

4・申請手続きについて

道路使用許可が必要な行為を行う場所を管轄する警察署長の許可、また2以上の警察署管轄をまたがって行為を行う際には、いずれかの警察署長の許可を受ける必要があります。

申請書類については、下記のとおりです。

1. 道路使用許可申請書(2通)

2. 道路使用許可申請書の添付書類

  • 道路使用の場所又は区間の付近の見取図
  • 道路使用の方法又は形態等を補足するために公安委員会が必要と認めて定めた書類

申請書については、警察庁HPからダウンロードできます。

5・まとめ

大規模な工事や、地域活性化に資するイベント等の開催については、その実施場所、実施時間、実施形態等によって、交通の妨害となる程度が千差万別である上、地域住民や道路利用者等の合意形成の状況も一様ではありませんので、円滑に道路使用許可手続を進めるため、十分な時間的余裕をもって事前相談をするのが望ましいでしょう。

また許可をとらずに、工事や足場等を組んだり、車両を駐車させた状態で作業中に110番通報が入ると、作業を中断せざるを得ず、場合によっては、工事や作業の中止、手配した職人さんのキャンセル料等が発生し、思わぬ支出が発生する可能性もあります。

道路は多くの人が利用するもので、車移動で急いでいる方や歩行者でも駐車車両が邪魔だと思っている方もいますので、いつ、どこで、誰が110番通報するか分かりません。

バレなければいいだろうと考えは捨てて、しっかりと許可を取りましょう。

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