PC・法面処理・鋼橋上部について
建設業許可申請書の作成を進めていくと工事経歴書という書類があります。
その中の請負金額代金の額という項目内にタイトル記載の3つの単語が登場してきます。
もちろん建設業者であれば、パッと理解できる単語ではありますが、経験が浅い事務職員が申請を担当する場合や行政書士でも建設業許可の経験があまりない場合は、自分で調べて理解した上で記載していくこととなります。
行政書士であれば、不明な箇所は自分で調べるのは当たり前の事ですし、依頼人の代わりに調べるのも業務です。
私自身、建設業許可の手引きに目を通した上で、この3つの単語は直ぐに分かりませんでした。
経験の浅い同士業や建設業者、私自身が失念しないためにも簡単に説明していきます。
1・PC
PCとは、プレストレストコンクリートの事をいいます。
・あらかじめ(Pre)
・緊張材によって圧力を与え られた(stressed)
・コンクリート(Concrete)
のことであり、略して”PC“(ピーシ ー)と呼ばれます。 コンクリートは、圧縮力に対しては強いのですが、引張力に対してはとても弱い という弱点があり、それを克服するために発明されたのが鉄筋コンクリート (RC)やプレストレストコンクリート(PC)です。
プレストレストコンクリート(PC)は、あらかじめ緊張材により圧縮力(プレストレス)を入れて、ひ び割れを生じない構造にできており、万一過大な荷重が働いてひび割れが生じても、荷重がなくなればひび割れが閉じてしまいます。
このようにプレストレストコンクリート(PC)では、コンクリートの弱点であるひび割れを防止した り制御することができます。また、鉄筋コンクリート(RC)に比べ、部材断面を小さくしたり、より 大きな荷重に耐えられる構造とすることが可能となります。
2・法面処理
(1)法面
切土や盛土によって作られる人工的な斜面のことであり、道路建設や宅地造成などのに伴う、地山掘削、盛土によって形成されます。
簡潔に言うと、工事で作られる斜面のことです。
余談ですが、法面の一番上を法肩、一番下を法尻と言います。
(2)法面処理
(1)によって作られた法面(斜面)がくずれないように落石予防、保護するための工事を言います。
3・鋼橋上部
橋梁の構造は、上部構造と下部構造とで構成されますが、上部構造とは下部構造(橋台や橋脚)で支持されるいわゆる橋桁部分の総称です。
通行する交通の路面を形成し、その荷重を支持して下部構造へ伝達する役目を果たすものである。
「鋼橋上部工事」とは鋼製の橋梁の上部構造に関する工事のことです。
4・まとめ
簡単ではありますが説明してきましたが、建設業許可申請をしていく上では、最低限理解しておく必要があります。