外国人犯罪捜査について〜1

1・組織犯罪対策部とは

私は警視庁在籍当時、主に刑事組織犯罪対策課にて勤務しておりました。

当時は、組織犯罪対策係といっても

  • 銃器薬物対策係(現在は、薬物銃器対策係と呼称)
  • 組織犯罪対策係(外国人捜査を担当)
  • 暴力犯捜査係(暴力団が絡む犯罪捜査を担当)
  • 暴力団対策係(暴対法による中止命令、株主総会等を担当)

と担当業務が分かれておりました。

私は、幸運にもこの全ての係を経験してきました。

1番長かったのは暴力団対策係ではありますが、新宿警察、渋谷警察、池袋警察のような大規模な警察署に所属していたわけではなかったので、自分の係とは違う係で逮捕のXデーの日やそれ以外にも手が足りてないようなら必ず協力して捜査を行ってきました。

2・外国人捜査の難しさ

私自身、外国人捜査を担当する係で少し勤務していましたが、やっぱり言葉の壁があることに苦労しました。

実は外国人による犯罪はかなりの数で起きており、ニュースで取り上げられるような大きな犯罪はともかく、万引きや暴行、傷害等の単純な犯罪、騒音の苦情やその他の110番通報により、地域警察官が現場臨場したところ、複数の不法滞在の外国人がいたというケースもありました。

そういった外国人が関連する事件については、全て組織犯罪対策係に回ってきます。

捜査が開始されると、まずはその外国人の身分を徹底的に調査します。

それは何故か?

外国人が所持する在留カードが偽造のカードの可能性があるからです。

嘘だと思うかもしれませんが、実際に偽造の在留カードを所持していた外国人を何人も目にしてきました。

本人が勝手に作成したとは考えられないので、ブローカーが絡んでいることに間違いはないでしょう。

そして何といっても言葉の壁です。

取調べや参考人として話を聴こうとしても日本語が通じなければ、どうしようもありません。

直ぐに通訳を手配することになるのですが、通訳人が署に直ぐに到着することは稀なので、通訳人待ちの時間が発生してしまうことも多々あります。

ましてや国際問題に発展する可能性もあるので、特に人権には配慮しながら捜査手続きに誤りがないように代理以下で協力しながら業務を行っていた記憶があります。

全ての外国人が犯罪を犯している訳ではありませんし、ほとんどの外国人が気持ちがいいほど真面目で頑張り屋さんな印象はありますが、日本に入国してくる外国人の分母が増えれば増えるほど犯罪を犯す外国人の数も比例して増えて行くことになります。

3・行政書士が関与していたのか?

数多くの外国人による事件捜査を行ってはきましたが、現在行政書士として活動している上で忘れられない事件があります。

当時は、自分が行政書士として活動するとは思っていなかったので、特に気にもしていませんでしたが、外国人と日本人による偽装結婚事件がありました。

偽装結婚とは、様々な目的で行われる犯罪ではありますが、主に

日本人配偶者の在留資格を得るため

に行われる犯罪であると認識しています。

偽装結婚を立証する方法はかなり難しく、長期間に渡る捜査により、詳しくは話すことはできませんが、同居の実態がない事等を裏付けていきます。

それ以外にも偽装結婚を立証する上で必ずといっていいほど行われる行為があります。

私が事件捜査で現場で張り込んでいたところ、その決定的な行為を現認することができました。

また外国人が日本人と結婚するためには入国管理局(当時の呼称)へ提出する申請書に加えて理由書なるものを提出することになると思います。

捜査の過程でその理由書を確認しましたが、理由の内容は別として、それはそれは完璧な理由書が提出されていました。

理由書に書かれている事実は一切ないのにも関わらずです。

そして、申請書を含めた書類を作成していたのが行政書士でした。

そこでその行政書士を当署に出頭を求めて、事実確認を含めた聴取を行いました。

当時は、普段取り扱っている事件と変わらない、関係者を呼び出し取調べを行うといった一連の手続きに過ぎず、気にも留めませんでしたが、行政書士として外国人の方のVISA関連業務を行っていく上では自らも十分に気をつける必要がある事例だったなと思うところです。

4・まとめ

外国人捜査を担当してきた経験を活かし、当事務所でも在留資格関連業務を取り扱っております。

もちろん捜査の方法を知っているからといって抜け道を案内しての申請は一切行いません。

正々堂々と申請を行います。

東村山市・清瀬市・東久留米市・西東京市・東大和市・小平市・小金井市・新座市・所沢市・朝霞市・狭山市・入間市の
・在留資格認定証明書交付申請
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もちろん上記以外の地域も対応しております。

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