指導監督的実務経験を認定できる工事とは
1・認められる工事
特定建設業の許可を取得するためには、一般建設業と同じく専任技術者が必要となりますが、その要件が少し厳しくなっています。
具体的には、工事について
・発注者から直接工事を請負う工事(元請負)の場合に限られる。
・下請としての経験は該当しない。
・1件の工事で1のみ。(工事経歴書上の主任技術者でなければならない。)
・請負代金額4,500万円以上(税込み)
・完成工事のみ経験として認められる。
・主たる建設工事のみで附帯工事は実務経験としては認めらない。
・当該工事を経験した建設業者の決算報告における工事実績において、工事経歴書に未記載・主任技術者が別の者となっている等の矛盾(不整合)がある場合は、決算の訂正並びに訂正の根拠となる資料として請負契約書や施体系図等の写しが必要となってくる。
等があげられ、緻密に書類作成していかなければなりません。
2・認められる期間
・指導監督的実務経験の経験期間については、上記に該当する工事の工事期間(工期)であり、工期の合計が24ヶ月(2年間)以上必要となり、工期中に請負代金が変更された場合には、要件を満たす期間のみ経験期間として認められる。
・複数の工事における工期の重複は認められず、片落ち計算する。
・一般建設業の専任技術者要件部分で実務経験がある場合、指導監督的実務経験と重複算定することは可能である。
3・まとめ
特定建設業許可を取得しようと考えている建設業者様は、一般建設業許可を取得しようと考えている建設業者様よりも専任技術者要件や財産的基礎等の要件も厳しく定められていることから事前にしっかりと準備をした上で申請手続きを進めていく必要があります。