告訴状作成業務における「陳述書」とは?|行政書士が解説
刑事事件において、被害者が警察へ意思を伝える重要な書面が「告訴状」です。
その告訴状とあわせて提出されることの多い書類が陳述書です。
本記事では、
- 陳述書とは何か
- 告訴状との違い
- なぜ陳述書が重要なのか
- 行政書士が関与できる範囲
について、実務目線で解説します。
目次
陳述書とは何か
陳述書とは、事件の経緯や被害状況、被害者の認識・感情などを時系列で記載した書面です。
法律上、厳密な様式が定められているわけではありませんが、
警察実務では、
- 被害の具体性
- 事実関係の整理
- 告訴意思の明確性
を判断するための極めて重要な資料として扱われます。
告訴状と陳述書の違い
| 項目 | 告訴状 | 陳述書 |
|---|---|---|
| 役割 | 処罰を求める意思表示 | 事実関係の補足説明 |
| 内容 | 構成要件・告訴意思 | 経緯・感情・詳細 |
| 形式 | 比較的定型 | 自由度が高い |
| 実務上 | 受理判断の入口 | 受理可否を左右 |
実際の運用では、
告訴状だけ提出しても、陳述書の提出を求められるケースが非常に多い
というのが実情です。
なぜ陳述書が重要なのか
警察は告訴状を受理する際、
- 犯罪事実が具体的か
- 客観的証拠と整合しているか
- 単なる感情論になっていないか
といった点を慎重に確認します。
陳述書が不十分な場合、
- 事実関係が曖昧
- 時系列が整理されていない
- 被害内容が抽象的
と判断され、補充指示や事実上の受理保留となることも少なくありません。
よくある「受理されにくい陳述書」の特徴
- 感情的な表現が多い
- 時系列が前後している
- 誰が・いつ・どこで・何をしたのか不明確
- 民事的主張(損害・謝罪要求)が中心
- 推測や憶測が事実のように書かれている
これらは、警察実務ではマイナス評価になりがちです。
行政書士による陳述書作成サポート
行政書士は、
**告訴状および陳述書といった「官公署に提出する書類の作成」**を業として行うことができます。
行政書士が関与することで、
- 事実関係を整理し、時系列で構成
- 構成要件を意識した表現に修正
- 不要な感情表現の整理
- 警察実務に沿った文面調整
といった点が可能となり、受理判断に耐えうる書面に仕上げることができます。
※捜査への関与や代理行為は行いません。
告訴状と陳述書は「セット」で考えるべき
実務上、
- 告訴状=結論
- 陳述書=理由・背景
という関係にあります。
どちらか一方が欠けていると、警察としても判断が難しくなるため、最初からセットで整えることが重要です。
まとめ|陳述書の完成度が受理判断を左右する
- 陳述書は告訴状の補足資料ではなく「実質的な中核」
- 警察は陳述書の内容を重視して受理判断を行う
- 行政書士のサポートにより、実務に即した書面作成が可能
告訴を検討しているものの、「何を書けばよいかわからない」「警察にどう見られるか不安」という場合は、早い段階で専門家に相談することが重要です。
