行政書士による告訴状作成業務について|対応範囲と注意点を解説
「行政書士に告訴状の作成を依頼しても大丈夫なのか」
「弁護士でなければ違法なのではないか」
このような疑問をお持ちの方は少なくありません。
結論から申し上げると、行政書士は、法律に基づき告訴状の作成業務を行うことができます。
ただし、できる業務と、できない業務には明確な線引きがあります。
本記事では、行政書士が対応できる告訴状作成業務の内容と、注意点について詳しく解説します。
目次
告訴状とは
告訴状とは、犯罪被害者が、犯罪事実を申告し、犯人の処罰を求める意思表示を記載した書面です。
提出先は主に以下の官公署となります。
- 警察署
- 検察庁 ※検察へ提出する告訴状の作成は行政書士にはできません。
告訴状は、単なる「被害の訴え」ではなく、刑法上の犯罪構成要件を満たす形で事実関係を整理し、証拠とともに提出する必要があります。
行政書士が告訴状を作成できる法的根拠
行政書士法第1条の2
行政書士法では、行政書士の業務として次のように定められています。
行政書士は、官公署に提出する書類その他権利義務又は事実証明に関する書類を作成することを業とする。
告訴状は、警察といった官公署に提出する書類であるため、行政書士が作成することは、法律上認められた業務です。
行政書士ができる告訴状作成業務の内容
1.告訴状の文案作成
行政書士は、依頼者から事情を丁寧にヒアリングし、
- 被害の経緯
- 犯罪事実の内容
- 日時・場所・方法
- 被害結果
などを整理した上で、告訴状の文案を作成します。
刑法の構成要件を意識し、感情的な表現ではなく、捜査機関が理解しやすい形で事実をまとめることが重要です。
2.事実関係・証拠の整理
告訴状では、証拠の整理が非常に重要です。
行政書士は、次のようなサポートを行います。
- LINEやメールの内容整理
- 契約書・領収書などの確認
- 写真・録音データの説明文作成
- 証拠説明書の作成
告訴状と証拠との整合性をとることで、受理されやすい書類構成を目指します。
3.告訴状提出に関する一般的な助言
行政書士は、告訴状作成業務の一環として、
- どの警察署に提出するのが適切か
- 提出時に必要な持ち物
- 事前相談の進め方
など、提出方法に関する一般的な説明を行うことができます。
※実際の提出や交渉を代理することはできません。
行政書士ができない業務(重要)
行政書士は、以下の業務を行うことはできません。
- 告訴状の代理提出
- 警察との受理交渉
- 捜査方針への意見や要請
- 取調べへの同席
- 捜査機関からの問い合わせへの代理対応
これらは、弁護士の業務範囲となります。
当事務所では、行政書士法を遵守し、書類作成業務に限定して対応しております。
「行政書士は告訴状を扱えない」という誤解について
インターネット上では、
「行政書士は告訴状を作成できない」
という誤った情報を見かけることがあります。
正確には、
- ❌ 告訴の代理や交渉はできない
- ⭕ 告訴状の作成はできる
というのが正しい理解です。
行政書士に告訴状作成を依頼するメリット
- 第三者の視点で事実関係を整理できる
- 法的構成を意識した書面を作成できる
- 感情的な内容を客観的な文章に落とし込める
- 書類不備や形式ミスを防げる
特に、告訴状は「何を書かないか」も重要であり、専門家による整理は大きな意味を持ちます。
まとめ|告訴状作成は行政書士に相談できます
行政書士は、法律に基づき、警察に提出する告訴状の作成業務を行うことが可能です。
ただし、代理提出や捜査機関との交渉は行えません。
告訴状の作成に不安がある方は、まずは専門家に相談し、事実関係や証拠を整理することをおすすめします。
