告訴状は長く、細かく、詳しく、書くべきなのか?
目次
1・「詳しく書いた方がいい」は本当か?
告訴状の相談で、非常によく聞かれる質問があります。
「告訴状って、長く書いた方が警察は動いてくれるんですか?」
インターネット上では、「とにかく詳しく」「時系列を細かく」「感情も書くべき」といった情報を見かけますが、必ずしも正解ではありません。
告訴状において重要なのは、文字数の多さではなく、警察が犯罪として評価できる情報が整理されているかです。
2・告訴状の役割を誤解していませんか?
まず前提として、告訴状は次のような文書です。
- 被害者の感情を吐き出す書類ではない
- 事実関係をすべて網羅する捜査記録でもない
- 「犯罪の成立が検討できるか」を判断するための入口資料
警察が告訴状を見るときの視点は、極めてシンプルです。
- どの犯罪名に該当するのか
- 構成要件に当てはまる事実が書かれているか
- 捜査に着手できる最低限の具体性があるか
この観点から見ると、長すぎる告訴状は、むしろ評価を下げることもあります。
3・告訴状が「長すぎる」と判断される典型例
(1) 感情表現が事実より多い
- 「精神的に耐えられなかった」
- 「人生を壊された」
- 「許せない」
これらは被害感情として理解されますが、犯罪の成立判断には直接結びつきません。
感情が中心になるほど、警察は「民事トラブルでは?」と疑います。
(2)本筋と関係ない経緯が続く
- 出会いから現在までを詳細に記載
- 人間関係の背景説明が何ページも続く
- 犯罪行為以前の不満やトラブルの羅列
結果として、「いつ・どこで・何をされたのか」が見えなくなるという事態が起こります。
(3)法律要件と結びついていない事実の列挙
事実を多く書いても、
- 犯罪構成要件にどう当たるのか
- どの部分が違法行為なのか
が整理されていなければ、単なる長文説明書になってしまいます。
4・実務上、評価されやすい告訴状の分量とは
結論から言うと、
「必要十分な長さ」が最も良い告訴状
です。
具体的には、
- 告訴事実:簡潔だが具体的
- 不要な背景説明は極力省く
- 犯罪行為部分は明確に区切る
結果として、A4サイズで2〜4枚程度に収まるケースが多くなります。
※もちろん、事件の性質によって前後します。
5・「短い=不利」ではない
よくある誤解ですが、
- 短い告訴状
= 内容が薄い
= 受理されない
ではありません。
むしろ、
- 犯罪事実が整理されている
- 日時・場所・行為が明確
- 証拠との対応関係が見える
告訴状は、短くても受理される可能性が高いのが実務です。
6・長くなるべきなのは「別紙」
告訴状本文は簡潔にし、詳細は次のように分けるのが現実的です。
- 別紙「経過説明書」
- 別紙「証拠一覧」
- 別紙「時系列整理表」
こうすることで、
- 告訴状本体は読みやすい
- 必要に応じて詳細も確認できる
という、警察側にとって扱いやすい形になります。
7・告訴状は「作文」ではなく「実務文書」
告訴状で最も重要なのは、
- 文章の上手さ
- 文字数
- 感情の強さ
ではありません。
警察が犯罪として判断できるかどうかこの一点に尽きます。
そのため、「長く書けば伝わる」という考え方は、実務では必ずしも通用しません。
8・まとめ|告訴状は長さより「整理」
- 告訴状は長ければ良いものではない
- 不要な情報は、かえって不利になることがある
- 重要なのは、犯罪要件に沿った事実整理
- 詳細は別紙で補足するのが実務的
告訴状で悩む多くの方が、「書きすぎて失敗する」という落とし穴にはまっています。
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